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レオナルド・ダ・ヴィンチの《美しきフェロニエール》を解説!

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イタリア・ルネサンス
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《美しきフェロニエール》は、こちらをまっすぐ見ないのに、目が離せなくなる肖像です。
冷ややかにも見える視線、硬質な輪郭、そして額を飾る細い帯状の装身具。静けさの中に、宮廷の気配と個人の意思が同居しています。

この作品は一般にレオナルド・ダ・ヴィンチに帰属されますが、制作への工房の関与も含めて語られることが多く、そこにも“謎”が残ります。
確実に言えることと、議論が続く点を切り分けながら、作品の魅力をほどいていきます。

ぬい
ぬい

この絵、静かなのに圧があるよね

わかる。目が合ってないのに見られてる感じがする

レゴッホ
レゴッホ
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《美しきフェロニエール》

まずは簡単に作品の情報を紹介します。

作品詳細

作品名:美しきフェロニエール

作者:レオナルド・ダ・ヴィンチ

制作年:1495〜1497年頃

制作地:ミラノ

技法・支持体:油彩/木板

寸法:約62×44cm

所蔵:ルーヴル美術館(パリ)

ぬい
ぬい

基本データだけで、もう“ミラノの空気”って感じがする

サイズも意外と凝縮系だね。近くで見たら強そう

レゴッホ
レゴッホ

<作者についての詳細はこちら>

レオナルド・ダ・ヴィンチを解説!代表作と発明、性格、名言に迫る

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《美しきフェロニエール》という名前は何を指すのか

まず押さえたいのが、題名が“本名”ではない可能性です。
「フェロニエール」は、額に巻く細い帯状の装身具、あるいはその飾り方を指す言葉として知られます。絵の女性も、額に細い帯を回し、中央に宝石のような飾りを置いています。

ただし作品名の成立には混乱が絡むとされ、別の肖像との取り違えや、後世の流布によって“美しきフェロニエール”が定着した経緯が語られます。
つまりこの題名は、モデルの人物を断定するための鍵というより、「この肖像がまとった物語の名前」と考えたほうが自然です。

ぬい
ぬい

名前からしてもうミステリーなんだね

タイトルが先に歩いちゃったタイプ、たまにあるよね

レゴッホ
レゴッホ
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制作背景

この肖像が生まれたのは、ミラノの宮廷文化が洗練と権力を同時にまとっていた時代です。
肖像画は“似せる”だけの絵ではありません。誰とつながり、どんな立場にあり、どんな品位を示すのか。そうした社会的な意味を引き受けるメディアでした。

《美しきフェロニエール》の人物は豪奢すぎる誇示ではなく、抑制のきいた装いで描かれます。
だからこそ、肌の明るさ、衣服の質感、装身具の位置が、静かに身分と気配を語ります。

ぬい
ぬい

盛りすぎてないのに“上質”が伝わるのすごい

引き算で勝ってる肖像って、だいたい強い

レゴッホ
レゴッホ
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モデルは誰?有力説と別候補を整理する

この作品のモデルは断定されていません。
ただし、ミラノ宮廷に関わる重要人物である可能性が高い、という方向で語られます。

広く知られる有力説が、ルドヴィーコ・スフォルツァ(“イル・モーロ”)の愛人とされるルクレツィア・クリヴェッリ説です。1495年以降の関係や年代観とも結びつけて説明されることがあります。
一方で、ベアトリーチェ・デステ(ルドヴィーコの妻)を挙げる見方もあり、類似性の指摘などを根拠に議論されます。

大事なのは、どの説を採るにしても「身分ある女性を、極端な理想化に逃げず、個人としての輪郭を残したまま描いている」点です。
この“個人の手触り”が、モデル論争を呼び続ける熱量にもなっています。

ぬい
ぬい

誰か分からないのに、人物として立ってるのが不思議

むしろ分からないから、絵の人間味が勝つのかも

レゴッホ
レゴッホ
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見どころ

この作品は派手な動きがありません。
それでも強いのは、画面に細かな仕掛けが重なっているからです。

まず惹きつけられるのが、顔の向きと視線のズレです。顔はほぼ正面に近いのに、目線はわずかに外れていて、見る側は“追いかけさせられる”立場になります。
この距離感が、親密さではなく緊張を生みます。

次に、額の帯状装身具です。
“フェロニエール”と呼ばれる飾り方は、単なるアクセサリーではなく、当時の流行と地域性を示す要素として語られます。
顔の中心線上に置かれた飾りが、視線の導線も支配しています。

三つ目は、衣服と肌の対比です。
暗い衣と背景の中で、顔と首元だけがふっと浮き上がる。ここに、レオナルドに結びつけて語られる“立体感”の感覚が宿ります。作者帰属の議論があっても、この造形の狙い自体ははっきり見えます。

最後に、表情の“温度”です。
微笑でも怒りでもなく、言い切れない硬さが残る。冷たいのではなく、簡単に読ませない表情です。
肖像を“人格のイメージ”として成立させるための、計算された余白と言えます。

ぬい
ぬい

見どころって言われると派手なの想像するけど、これは静かな仕掛けだらけだね

うん。音がしないのに情報量が多いタイプ

レゴッホ
レゴッホ
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豆知識

《美しきフェロニエール》は、モデルが確定しないこと自体が魅力の一部になっています。
題名の定着にも複数の要因が絡んだとされ、作品が“見たい物語”をまとって広がっていった経緯が語られます。

そしてもう一つ。寸法は約62×44cmと、圧倒的に大画面ではありません。
だからこそ、展示室で向き合うと「距離が詰まる」感覚が起こりやすい。肖像の強さが、サイズ以上に迫ってくる理由の一つです。

ぬい
ぬい

謎が残ってるのに、作品として完成してるのがズルい

ズルいね。でも、そのズルさが名作なんだろうな

レゴッホ
レゴッホ
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おすすめ書籍

このサイトの参考にもさせて頂いている本を紹介します。

まとめ

《美しきフェロニエール》は、人物の正体や題名の由来に複数の説を残しながらも、肖像としての完成度と緊張感で見る者を捉える作品です。
額の装身具が生む視線の集中、顔の向きと目線のわずかなズレ、抑制された衣装と背景による立体感の演出が重なり、華美ではないのに強い存在感が立ち上がります。
モデル論争や工房関与の議論が続く一方で、個人の気配を消さずに描き切る構成は、ミラノ宮廷の肖像が持つ社会性と、作者の造形意識の高さを同時に伝えています。
確定しない要素を抱えたまま、なお揺るがない説得力を持つ点こそが、この肖像を長く語り継がせてきた理由と言えるでしょう。

ぬい
ぬい

分からない部分が多いのに、絵としては全然ブレてないのがすごい

うん。謎が残ってるから弱いんじゃなくて、残ってても強いのが名作だね

レゴッホ
レゴッホ
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