「ギリシャ神話のストーリーをわかりやすく」シリーズ第6話の今回は「ギガントマキア」について解説していきます。
ギガントマキアは、ギリシャ神話の中で最も重要な戦いのひとつであり、オリュンポスの神々と巨人(ギガンテス)との間の争いです。
この戦いは、宇宙の支配権を巡るもので非常に重要な戦いになります。
※記事のつながりをわかりやすくするために、話数を付けていますが話数の通りの時系列ではありません。ギリシャ神話を時系列で解説は至難の業です。
第5話は下記記事だよ!
・ギリシャ神話に興味がある人
・ギリシャ神話を流れで理解したい人
・美術が好きな人
「ギガントマキア」登場人物
内容の説明の前に、本記事の主な登場人物の紹介をしておきます。
解説を見ていて、「あれ、これ誰だっけ?」と思ったら見に来てください。
ティタノマキアで世界の覇権を手にした全能神。
ティターン神族を暗黒界タルタロスに幽閉した。
大地の女神であり、ゼウスの祖母。ティタノマキアではゼウスに助言を与え勝利のきっかけを作った。
並外れた怪力を持つ巨人たち。
ギガスの複数形でギガンテス。
テュポンは巨大で、人間の上半身と蛇の下半身を持つ怪物。百の蛇の頭が肩から生え、目からは火を放ち、炎を吐くという恐ろしい姿をしている。
ギガントマキア
ガイアの助言を受けて、10年にも及ぶ「ティタノマキア」はゼウス達オリュンポス神族が勝利しました。
戦いの後、ゼウスはティターン神族たちを暗黒界タルタロスに永遠に閉じ込めました。
永遠に暗黒界にいるがいい。
ちょっと待って。
なにもタルタロスに閉じ込めることは無いんじゃない?
ガイアはこれに激怒します。
ティタノマキアでは、ゼウス軍に助言はしたもののその後の暗黒界への幽閉がガイア的にはやりすぎだったようです。
怒ったガイアは、切り取られたウラノスの性器から出た血と「ギガンテス」と呼ばれる子供達を造りゼウスらオリュンポス神族に戦いを挑ませました。
この戦いを「ギガントマキア」といいます。
VSギガンテス
ギガンテスは巨大な体を持つ凶暴な怪物でゼウス達オリュンポス神族は苦戦を強いられます。
ギガンテスは、神の力だけでは倒すことが出来ませんでした。
神の力だけじゃ俺たちは倒せない!
これに対してゼウスはあらかじめ手を打っていました。
へ?
人間とゼウスの間に生まれた英雄ヘラクレスを招聘し、ギガンテスたちを完膚なきまでに叩き潰しました。
VSテュポン
ギガンテスが全員倒されても怒りが収まらないガイアは、暗黒界タルタロスとの間にテュポンという怪物を生み出しました。
テュポンはギリシャ神話で最も大きく巨大な怪物で、暴風などの自然の破壊力を擬人化した存在でした。
立てば天に頭が振れて、
両手を広げれば世界の両端に
届くほどの大きさらしいよ。
そんな怪物が日の岩を吐きながら攻め入ってくると、オリュンポスの神々は慌ててエジプトまで逃げ出しました。
一人残ったゼウスでしたが、手足の腱を切られてキリキアの洞窟に閉じ込められてしまいます。
かなりやばいな。
そこに現れたのは泥棒の才能を持った神ヘルメスでした。
ヘルメスは隠してあったゼウスの腱を盗み出して、ゼウスの手足に戻しました。
すると、ゼウスは回復し油断していたテュポンに奇襲をかけて見事勝利しました。
ゼウス:世界の支配者
最強の怪物テュポンをも倒されたガイアは、ゼウスを世界の支配者として認めざるを得なくなりました。
こうしてゼウスは永遠に神の王としての地位を確立させました。
その結果、ゼウスの仲間たちであるオリュンポスの神々が世界を支配するようになりました。
これにより、神々の時代が続くこととなり、人間の時代が始まる布石が整えられました。
おすすめ書籍
下記記事でギリシャ神話を学ぶ上でおすすめの書籍を紹介します。
リンク飛ぶのめんどくさい人向けにここでも紹介!
どちらもわかりやすくて初心者から上級者までおすすめの本です。
まとめ
今回は、「ギリシャ神話のストーリーをわかりやすく解説!」シリーズの第6回目としてギガントマキアをお送りいたしました。
ギガントマキアは、神々の力と人間の英雄の勇気が融合した、神話の中でも特筆すべき戦いです。
もうすぐオリュンポスの神々の紹介記事が描けますよ!楽しみですね~
それではまた次回お会いしましょ~