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【ギリシャ神話】オリュンポス12神のデメテルについて徹底解説!

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ギリシャ神話
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こんにちは!

今回はオリュンポス12神の一角、デメテルについて解説していきます。

デメテル(Demeter)は、ギリシャ神話における穀物と農業の女神であり、特に穀物の豊穣、特に小麦や大麦の成長を司る重要な存在です。

彼女はゼウスの姉妹でもあります。

以下にデメテルについての詳細な解説をお届けします。

ぬい
ぬい

さあ、一緒にデメテルのあれこれを見てみよう!

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デメテルを簡単に解説

アントワーヌ・ヴァトー『夏。ケレス』
デメテルを簡単に紹介
  • ローマ神話名:ケレス
  • 英語読み:シリーズ
  • 役割: 穀物と農業の女神
  • 特徴: 豊穣を象徴し、四季の変化も関連付けられる。
  • 象徴: 麦穂、ポピー
  • 物語: 娘のペルセポネの誘拐のエピソードで知られる。
  • オリュンポス12神での権威:4位
  • 関連深い神:ゼウス(兄弟),ペルセポネ(娘),ハデス(兄弟)

デメテルはギリシャ神話で農業と豊穣を司る女神です。

彼女はクロノスとレアの子で、ゼウスの姉妹です。

彼女は主に小麦やその他の穀物の栽培と収穫を担当し、農耕社会にとって極めて重要な存在でした。

豊穣の神らしく性格は基本穏やかですが、怒らせると怖い女神です。

デメテルという名前は「大地の母」を意味し、母性と自然のリズムを象徴しています。

最も有名なデメテルの神話は、娘のペルセポネがハデスに冥界へ連れ去られた物語です。

この神話は季節の変化を説明するもので、デメテルの悲嘆が冬を引き起こし、ペルセポネの帰還とともに春と夏が訪れるとされています。

デメテルの象徴は麦穂やポピーなどで、これらのシンボルは祭りや儀式で豊作を祈るために用いられました。

デメテルの神性は人間の日常生活に深く関わり、農業の成功と社会の平安を願う信仰の対象でした。

さらに、彼女は女性、特に母親としての役割を強調する神でもあります。

ぬい
ぬい

ここから詳細な解説に入るよ~

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デメテルの神話

ここからはデメテルの有名な神話を紹介します。

ペルセポネ誘拐事件

1つ目はペルセポネ誘拐事件です。

クリストフェル・スワルト『プロセルピナの略奪』

ペルセポネはゼウスとの間に生まれた愛娘です。

ある日、デメテルの娘ペルセポネが冥府の支配者ハデスに連れ去られました。

デメテルは娘を探すため、地上をさまよい歩きましたが、アルカディア地方を通る際、海神ポセイドンの欲望の目に留まりました。

危険を感じたデメテルは急いで牝馬に変身して近くの馬の群れに紛れ込みましたが、その策略を見抜いたポセイドンは牡馬に変わり、デメテルを捕らえました。

この残酷な扱いに怒ったデメテルは、エライオン山の奥深くにある洞窟に隠れました。

彼女の隠れ場所が誰にも知られない間に、農業の守護神を失った地上では農作物が育たず、恐ろしい飢饉が人々を苦しめ始めました。

人間や動物が飢えに苦しむ中、半獣神パンがデメテルを探し当てました。

ゼウスの命令によって運命を司るモイライの説得を受けたデメテルは、ついに洞窟を出ることを同意し、その結果、飢饉は終焉を迎えたのです。

ぬい
ぬい

だいぶつらいエピソードだね…

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四季の誕生

フレデリック・レイトン『ペルセポネの帰還』

デメテルの神話は四季の起源を説明する一つの方法としてよく知られています。

具体的には、彼女の娘ペルセポネの冥府への往復が四季の変化を象徴しています。

ハデスにより冥界に連れ去られたペルセポネですが、なんやかんやあり(後日解説記事執筆予定)定期的に地上に帰って来れるようになりました。

このペルセポネの所在とデメテルの精神状態は密接に関わっていて、デメテルの精神状態の推移が四季の起源であると言われています。

デメテルと四季
  • 春と夏: デメテルの娘ペルセポネが地上にいる期間は、デメテルの喜びによって自然が豊穣になります。これが春と夏の到来を象徴し、地は花を咲かせ、農作物が成長します。
  • : ペルセポネが再び冥府に戻る時期は、デメテルの悲しみが自然に影響を及ぼします。秋は収穫の季節ですが、同時に自然がその豊かさを失い始める時期でもあります。
  • : ペルセポネが冥府に留まっている間、デメテルの深い悲しみが地球を覆い、自然は休眠状態に入ります。これが冬の厳しさや雪、寒さを説明する神話的な理由です。すべての成長が止まり、地上は冷たく暗くなります。

この神話は四季の循環を、人間の感情、特に母性愛と喪失感を通じて説明しています。

デメテルの悲しみが自然を枯渇させ、喜びが再びそれを生き返らせるという物語は、自然のサイクルに対する古代ギリシャ人の理解を反映しています。

また、この物語は農作物の成長と収穫の時期を理解する文化的な背景を提供しています。

この神話は、古代の人々が自然の変化を解釈し、神話を通じてそれを説明しようとした一例であり、四季の存在理由や季節ごとの気候変化についての思考を示しています。

ぬい
ぬい

季節の移り変わりをこんなにもドラマチックに考えてた古代ギリシャ人すてき。

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森林伐採事件

テッサリア地方は豊かな農業地帯であり、デメテルの聖なる森がありました。この森には巨大で美しい樫の木があり、これはハマドリュアス(木の精霊)の住処でもありました。

テッサリア王エリュシクトンは非常に傲慢で、デメテルの聖なる森を切り倒すことを命じました。

彼はこの樫の木を伐採しようとしましたが、木の中に住むハマドリュアスたちが泣き叫び、許しを請うても聞き入れませんでした。

デメテルはこの冒涜行為に激怒し、報復としてエリュシクトンに飢餓の呪いをかけることを決定しました。彼女は飢えの女神リンブスを送り、エリュシクトンがどれだけ食べても満たされない、永遠の飢えに苦しむようにしました。

エリュシクトーンの飢えはどれだけ食べても収まることはなく、彼は自分自身を食い物にするまでに至りました。

最終的には、この飢えによって命を落としました。

ティツィアーノ『エリュシクトンの死』
ぬい
ぬい

テッサリア王の自業自得だけど
神を怒らせると怖いね

この物語は、自然を尊重し、神聖なものに対する冒涜がどのような結果をもたらすかを示しています。デメテルの怒りは自然の力とその秩序を守る神々の厳格さを象徴しています。

また、このエピソードは、テッサリア地方がデメテルとの深いつながりを持つ場所であることを強調しています。

テッサリアはギリシャの重要な農業地帯であり、デメテルの神聖さと豊穣性が強く関連付けられています。

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エレウシスの秘儀

デメテルはエレウシスの秘儀の中心的な神でもあります。

この秘儀は、死後の生活と再生についての知識を授けるための重要な儀式でした。

エレウシスの秘儀は二段階で構成されています。

エレウシスの秘儀
  • 小秘儀(Lesser Mysteries): アテネで行われ、参加者の浄化と基本的な教育が行われました。
  • 大秘儀(Greater Mysteries): エレウシスで行われ、行進、浄化、キケオンの摂取、再生の象徴的な体験などを含みます。秘儀の内容は非常に秘密にされ、参加者は沈黙の誓いを立てました。

エレウシスの秘儀はプラトンやアリストテレスなどの偉大な哲学者も参加したことで知られ、ギリシャ人にとって極めて重要な宗教儀式でした。

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デメテルの影響

デメテルは農業社会の象徴であり、母性愛と自然の循環を象徴します。

彼女の神話は農業の重要性、母性愛の力、そして四季の変化を理解する文化的背景を提供しました。

エレウシスの秘儀を通じて、古代ギリシャ人は死後の生活と再生についての知識を得ようとしました。

現代でもデメテルの神話は文学、芸術、そして新異教や自然信仰運動に影響を与えています。

彼女は自然のサイクル、母性、そして農業の始まりを象徴する存在として尊重されています。

デメテルの物語は、私たちが自然とどのように関係を持つべきか、そして自然の恵みをどのように尊重すべきかを教えてくれる、重要な文化的遺産です。

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デメテルのアトリビュート

当サイトは西洋美術をメインコンテンツにしているので、デメテルのアトリビュートも紹介します。

ヘラのアトリビュートには次のようなものがあります。

デメテルのアトリビュート
  • :麦を刈るための道具。豊穣を象徴するアイテムです。
  • 麦の穂:穀物の女神である神格を象徴する麦の穂。
  • トーチ: デメテルは娘ペルセポネを探す旅で夜間も探し続けたため、トーチを持つ姿でよく描かれます。トーチはまた、知識や啓示の象徴でもあります。
  • クラウンや頭飾り: 彼女はしばしば穀物や花で作られたクラウンを身に着けています。これは豊穣と自然の恵みを象徴しています。
  • シルク: 一部の伝説では、デメテルはシルク(メタクサ)の起源とも関連付けられ、シルクの制作方法を教えたとされます。ただし、これはより後のローマ神話や文化的解釈で強調されることが多いです。

実際に上記アトリビュートがどう描かれているのかを見てみましょう!

アントワーヌ=フランソワ・カレ『ゼウスに抗議するデーメーテール』

アントワーヌ=フランソワ・カレ『ゼウスに抗議するデーメーテール』

アントワーヌ=フランソワ・カレの『ゼウスに抗議するデーメーテール』の中にもデメテルが描かれていてアトリビュートも確認できます。

まずはトーチです。両手に持っていますね。

次に穀物や花で作られたクラウンです。被ってますね。

おまけで、ゼウスのアトリビュートである鷹と雷も描かれています。

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イーヴリン・ド・モーガン『ペルセポネーを悼んだデーメーテール』

イーヴリン・ド・モーガン『ペルセポネーを悼んだデーメーテール』

イーヴリン・ド・モーガンの『ペルセポネーを悼んだデーメーテール』でも穀物や花で作られた頭飾りが描かれています。

アントワーヌ・ヴァトー『夏。ケレス』

アントワーヌ・ヴァトー『夏。ケレス』

アントワーヌ・ヴァトーの『夏。ケレス』には、アトリビュートが沢山描かれています。

穀物や花で作られた頭飾り

麦の穂

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おすすめ書籍

下記記事でギリシャ神話を学ぶ上でおすすめの書籍を紹介します。

ぬい
ぬい

リンク飛ぶのめんどくさい人向けにここでも紹介!

どちらもわかりやすくて初心者から上級者までおすすめの本です。

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まとめ

今回はオリュンポス12神の一角、デメテルについて解説していきました。

デメテルはギリシャ神話における農業と穀物の女神で、彼女の神話は自然のサイクル、特に四季の起源や母性愛の深さを描き出しています。

ペルセポネの誘拐とその後のエレウシスの秘儀は、自然の豊穣と人間の精神的成長の象徴として重要です。

デメテルはまた、農作物の収穫を象徴する小麦の穂や、知識と探索を象徴するトーチなど、多くの象徴を持ちます。彼女の神話は古代ギリシャの文化と宗教に深い影響を与え、その物語は現代でも自然との共存や母性の力についての洞察を提供し続けています。

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