こんにちは!
今回はジャン=バティスト=カミーユ・コローの『幸福の谷』を鑑賞・解説していきます。
果たして、この作品はなぜ人々を魅了するのでしょうか?さあ、一緒に見つけていきましょう。
本記事のコンセプト上、最初にじっくり鑑賞からしていますが、すぐ解説をご覧になりたい方は目次で気になる個所をクリックすれば直ぐに飛べるので、ご活用ください。
このサイトのどこか1記事に、ピンク色のぬいがいるよ!
探してみてね!!
『幸福の谷』を鑑賞
下の解説を見る前に皆さんもぬいと一緒に作品をじっくりと鑑賞してみてください。
靄に包まれたような独特の印象を受ける絵だね。
建物発見!!
第一人間発見!
何してるんだろう??
『幸福の谷』を解説
十分にジャン=バティスト=カミーユ・コローの『幸福の谷』を鑑賞できたでしょうか?
ここからは、いよいよ作品の解説に入りたいと思います。
作品詳細
題名 :幸福の谷(The Happy Valley)
作者 :ジャン=バティスト=カミーユ・コロー(Jean-Baptiste Camille Corot)
製作年:1873年
種類 :油彩画
寸法 :61.4 cm × 47 cm
所蔵 :ウスター美術館(アメリカ合衆国)
縦に大きい絵なんだね!
ジャン=バティスト=カミーユ・コロー
生没年:1796~1875年
出身:フランス帝国、オー=ド=セーヌ県セーヴル
代表作:
・『ナポリの浜の思い出』
国立西洋美術館(日本)
・『真珠の女』
ルーヴル美術館(パリ)
・『青い服の婦人』
ルーヴル美術館(パリ)
同世代の画家:
・ナルシス・ディアス・ド・ラ・ペーニャ
(1808~1876年)
・テオドール・ルソー
(1812~1867年)
僕、『ナポリの浜の思い出』大好き!!
制作場所
コローの初期の作品総目録によると、この作品は1868年に自然を描いて制作され、その後、1873年にアトリエで加筆されました。
場所は、コローが1867年から訪れるようになったパリから東へ27キロの町クブロンか、家族の別荘があるヴィル=ダヴレーのいずれだと考えられています。
制作場所に関しては、はっきりとはわかっていないけど、大体の目星は付いているんだね!
後の印象派に使われる技術
この絵はコローの晩年の作品であり、画家の後期の作品に特徴的な銀灰色の靄に包まれたような独特の色調描でかれています。
それ!思った!!!
風景の写生を基にしながらも、架空の人物を加えて叙情的な雰囲気を作り出しています。
絵画全体が暗い輝度になっている理由は、経年変化だけでなく、絵の具の厚みによって生じる光の減衰による「減法混色」という効果が関与しています。
この絵では、単一色の絵の具を細かい筆跡で並べて中間色を作り出す印象派の技法はまだ使われていませんが、この技法は後に登場しました。
与えた影響
コローの上記の新しい画題は後の画家に大きな影響を与えました。
印象派やポスト印象派のピサロ、モネ、セザンヌだけでなく、フォーヴィスムのマティス、ドラン、キュビスムのピカソ、ブラック、グリスなどにも影響を与えたと言われています。
凄い!ビックネームだらけだ!!
晩年の作品である本作では、コローの風景画の手法が印象派の先取りとなっており、自然の描写に理想化をせず、光や大気の視覚効果にも関心を持っています。
また、筆触も粗めに表現されています。
1874年の第1回印象派展では、草創期の印象派画家たちから「コロー親父」も一緒に展示するよう誘われましたが、彼は参加しなかったのです。
「コロー親父」www
『幸福の谷』の魅力
『幸福の谷』の魅力は、その美しい風景描いている点にあると思います。
コローは自然の中での平和と幸せを追求し、それを作品に表現しました。
彼の作品は見る者の心に平穏と安らぎを与え、自然とのつながりを感じさせてくれます。
また、彼の独自の画風や色使いも特徴的であり、その美しさには言葉では表現しきれない魅力があります。
まとめ
『幸福の谷』は、カミーユ・コローの作品の中でも特に注目される作品の一つです。
彼の美と自然の融合を描いた作品は、見る者の心に平和と幸せを与えてくれます。
『幸福の谷』の美しさと魅力は言葉では表現しきれませんが、彼の作品を通じて自然とのつながりを感じ、心を癒すことができるでしょう。
是非、美しい風景と幸福感を味わいたい方は、『幸福の谷』を鑑賞してみてください。
この作品と同時期に描かれた印象派の先駆けとなったおすすめ作品のリンクを下に貼っておきます。
是非ご覧ください!
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