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ゴッホの《花咲くアーモンドの木の枝》を解説!どこでみれる?

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春の兆しがまだ冷たい空気に包まれている頃、ゴッホは病院の部屋でいち早く咲くアーモンドの花を選び、空いっぱいに枝を伸ばして描きました。
理由はとても個人的で温かいものです。弟テオに長男ヴィンセント・ウィレムが誕生した知らせを受け、最愛の家族のために祝いの贈り物を作ろうと思い立ったのです。
澄んだ空色に、白く可憐な花が凛と浮かぶ――画面の清々しさは祝福の気持ちそのものに見えます。

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ぬい
ぬい

空の青、めっちゃ澄んでる。プレゼントでこの完成度ってずるい

いや、愛の力って筆を速くするんよ。スッと迷いがない

レゴッホ
レゴッホ
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《花咲くアーモンドの木の枝》

まずは簡単に作品の情報を紹介します。

作品詳細

作品名:花咲くアーモンドの木の枝

制作:1890年2月

場所:サン=レミ(サン=ポール・ド・モーゾール病院滞在中)

技法:油彩/カンヴァス

所蔵:ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)

ぬい
ぬい

所蔵がゴッホ美術館ってだけで“家の宝物”感あるね

実際、家族のために描いた絵が今は美術館のアイコンになってるんよ

レゴッホ
レゴッホ

<同年代に描かれた作品まとめ>
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家族の誕生を祝うために――最初に咲く木を選ぶ

アーモンドは南仏で春を最も早く告げる果樹です。
ゴッホは“幼い生命のシンボル”として、二月の冷気の中でも花を開くこの木を選びました。横へ大胆に張る枝ぶりを画面いっぱいに配し、祝いの書簡に添えるように署名を置く。その構成からは、喜びの報せに応じて一気呵成に描き上げた手応えが伝わってきます。完成作はテオとヨー(テオの妻)の部屋に飾られ、家族の象徴のように大切にされました。

ぬい
ぬい

“いちばん早く咲く木”って、赤ちゃんにピッタリだね

せやろ。新しい命のスピード感、枝の伸びにも出てる

レゴッホ
レゴッホ
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ジャポニスムの呼吸――はっきりした輪郭とフラットな空

画面を満たす青は、陰影を抑えた広い色面として塗られ、その上に輪郭線で枝と花をきっぱりと描き分けています。
この“くっきり・平ら”の設計は、ゴッホが愛してやまなかった日本の版画から学んだ方法です。枝のカタチを一筆書きのように追い、花を装飾的なリズムで散らす。現実の空間奥行きをあえて止めることで、祝福のモチーフがアイコンのような強さを獲得しています。

ぬい
ぬい

写真みたいな遠近より、紋章みたいに強いね

お祝いは記録じゃなくて“印”にしたかったんやと思う

レゴッホ
レゴッホ
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青と白の心理――静けさの中の喜び

色の少ない調和は、ゴッホでは珍しいほど静謐です。青は落ち着きと信頼を、白は無垢と新生を指します。
枝には若芽の緑が差し、ところどころの花芯にわずかな赤味が灯る。歓喜を叫ぶのではなく、胸の奥に澄んで満ちる喜びを、配色の節度で語らせています。荒々しい筆致で知られる彼が、この作品では表情を整え、祝詞(のりと)のように簡潔に言葉を選んだ――そんな印象です。

ぬい
ぬい

静かなのに、じんわり嬉しい色

声を張らんでも、ええニュースは空が運んでくれる

レゴッホ
レゴッホ
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家族の象徴から、美術館のアイコンへ

この絵は私的な贈り物として始まり、のちにゴッホ家の“家族の象徴”になりました。
やがて作品群は受け継がれ、現在はアムステルダムのファン・ゴッホ美術館コレクションの中でも象徴的な一点として広く愛されています。個人の喜びが普遍の祝福に届く――それが《花咲くアーモンドの木の枝》の物語です。

ぬい
ぬい

身内の記念日が、世界の名作になるって胸熱

本気で祝った絵は、時代も国境も超えるんやで

レゴッホ
レゴッホ
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まとめ:祝福の青空に込められた、ゴッホの静かな祈り

《花咲くアーモンドの木の枝》は、ただの花の絵ではありません。
それは新しい命への祝福であり、家族の未来を信じる希望の象徴でした。

病と闘いながらも、弟テオの知らせに心から喜び、
ゴッホは春を告げる最初の花を選んで筆を取ります。
澄んだ青空に枝を伸ばすアーモンドの木は、まるで命そのものが空へ向かって育っていくようです。

彼の絵に漂う静けさは、諦めや孤独ではなく、
「生まれること」「生きていくこと」への穏やかな感謝。
この一枚は、狂気の画家というイメージを超え、
ゴッホがいかに“愛する者の幸福”を願っていたかを教えてくれます。

ぬい
ぬい

これ見てると、なんか胸の奥があったかくなるね

だろ?俺のいちばんやさしい色をぜんぶ使ったからな

レゴッホ
レゴッホ

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